チョウチョウウオ

当ページのリンクには広告が含まれています。
NO IMAGE画像

サンゴ礁の海をひらひらと舞うように泳ぐ黄色い魚。水族館や南国の海で誰もが一度は目にしたことがあるその愛らしい姿こそがチョウチョウウオです。鮮やかな体色とユニークな模様は熱帯魚の代名詞とも言えますが実は夏から秋にかけては本州の沿岸でもその姿を見ることができます。黒潮に乗ってやってくる小さな幼魚たちは季節来遊魚と呼ばれ磯遊びやダイビングの人気者です。観賞魚として非常に人気が高い一方で種類によっては餌付けが難しく飼育が困難なことでも知られています。その美しさの裏に隠された厳しい生存競争と儚い命の旅路について解説します。

項目内容
分類スズキ目チョウチョウウオ科チョウチョウウオ属
標準和名チョウチョウウオ(通称ナミチョウ)
漢字蝶々魚
別名ナミチョウ
学名Chaetodon auripes
英名Oriental butterflyfish
季節夏から秋(幼魚が見られる時期)
生息域本州中部以南から熱帯・亜熱帯の浅い岩礁・サンゴ礁
目次

チョウチョウウオとは

チョウチョウウオ科には世界で約120種以上が含まれていますが標準和名で単にチョウチョウウオと呼ばれるのは本種(学名 Chaetodon auripes)です。

愛好家の間では他の種類と区別するためにナミチョウ(並蝶)と呼ばれることが一般的です。

鮮やかな黄色い体と目を通る黒い帯が特徴でまさに蝶が舞うような泳ぎ姿からその名が付けられました。

熱帯魚のイメージが強いですが本種は温帯域にも適応しており日本の本州沿岸で最も普通に見られるチョウチョウウオの仲間です。

古くから観賞魚として親しまれていますが沖縄など一部の地域では唐揚げや汁物にして食べることもあります。

チョウチョウウオの特徴

体長は最大で20センチメートルほどになります。

体型は左右に薄っぺらい側扁形で円盤のような形をしています。これによりサンゴや岩の隙間を器用にすり抜けることができます。

体色は全体的に鮮やかな黄色で体側には茶褐色の斜めのラインが平行に走っています。

最大の特徴は頭部にある目を通る太い黒い帯(アイバンド)です。これは目を隠して敵に頭の位置を悟らせないためのカムフラージュであると考えられています。

口は小さく尖っており岩の隙間にいる小さな生物をついばむのに適しています。

幼魚の背ビレには眼状紋と呼ばれる黒い丸模様がありこれも敵の目を欺く役割がありますが成長すると消えてなくなります。

チョウチョウウオの生態とライフサイクル

食性は雑食性で岩についた藻類や小型の甲殻類サンゴのポリプなどを食べます。

昼行性で日中は活発に泳ぎ回り夜になると岩陰で眠ります。その際体色が黒ずんで目立たなくなる種類もいます。

多くの場合ペアで行動する習性があり一度ペアになると長く連れ添うと言われています。

産卵は海中に卵をばら撒く分離浮性卵で孵化した仔魚はトリクチス幼生と呼ばれる独特の姿で海流に乗って広範囲に分散します。

頭部が兜のように骨板で覆われたこの時期に黒潮に乗って北上し本州各地の沿岸にたどり着くのです。

死滅回遊魚(季節来遊魚)としての運命

チョウチョウウオの仲間は夏から秋にかけて関東や東海地方の磯でも幼魚(豆チョウ)が見られます。

彼らは黒潮に乗って南方から流されてきた個体であり夏の間は成長できますが冬になり水温が下がると越冬できずに死んでしまいます。

この儚い運命から死滅回遊魚と呼ばれていますが近年ではその響きが悲しすぎるとして季節来遊魚と呼ばれることも多くなっています。

しかし最近は海水温の上昇により冬を越し翌年まで生き残る個体やそのまま定着して繁殖する可能性も示唆されており海の環境変化を感じさせる存在でもあります。

チョウチョウウオの飼育と採集

磯遊びで網を使って採集することができアクアリウムの入門魚としても人気です。

採集(豆チョウ採り)

夏の終わりのタイドプール(潮溜まり)は豆チョウ採集の絶好のフィールドです。

動きが素早いため二本の網を使って挟み撃ちにするのがコツです。

採集した個体は水槽で飼育することができますが種類によって難易度が大きく異なります。

飼育の難易度

標準和名のチョウチョウウオ(ナミチョウ)は雑食性が強く人工飼料にも比較的容易に餌付きます。

しかしトゲチョウチョウウオやフウライチョウチョウウオ以外の種類特にサンゴのポリプしか食べないポリプ食性の種類(ミスジチョウチョウウオなど)は餌付けが極めて難しく初心者には飼育困難です。

また白点病にかかりやすいため水質管理には十分な注意が必要です。

まとめ

チョウチョウウオは海の豊かさと美しさを象徴する魚です。ペアで仲睦まじく泳ぐ姿は平和な海の風景そのものですが本州で見られる幼魚たちには冬の寒さという厳しい現実が待っています。もし夏の海で小さな黄色い魚を見かけたらその愛らしい姿だけでなく彼らが長い旅の果てにたどり着いた小さな命であることを思い出してみてください。

チョウチョウウオに関するよくある質問

食べることはできますか

沖縄や奄美地方では他の魚と一緒に漁獲されることがあり唐揚げや煮付け汁物(マース煮)などで食べられています。

身は薄いですが意外と脂が乗っていて美味しいと言われます。

しかし体が小さく骨が多いため食用として積極的に流通することはほとんどありません。基本的には観賞魚として扱われます。

種類が多すぎて見分けられません

日本近海だけでも約50種が生息しており見分けるのは大変です。

ポイントは体の模様と尾ビレの付け根の色です。

ナミチョウは黄色い体に斜めの茶色いラインですがトゲチョウは背ビレから糸が伸びておりフウライチョウは体に直角に交わるような模様があります。

図鑑を見ながら一つ一つ確認するのが確実です。

飼育しやすい種類はどれですか

初心者におすすめなのはナミチョウ、トゲチョウチョウウオ、フウライチョウチョウウオ、アケボノチョウチョウウオなどです。

これらは雑食性で人工餌に慣れやすく比較的丈夫です。

逆にハナグロチョウチョウウオやヤリマンボウなどのポリプ食性の強い種類は餌付けが非常に難しいため避けた方が無難です。

NO IMAGE画像

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

役に立ったらシェアしよう♪
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

CASTは、「釣りを、もっと身近に、もっと楽しく」をテーマに、釣り人(アングラー)に向けた釣り専門メディアです。

釣り初心者が知りたい基礎知識から、ベテランアングラーも唸るような上級者向けのテクニック、さらには最新の釣具レビューや穴場スポットの情報まで、質の高いコンテンツを発信しています。

「読んだら、すぐに釣りに行きたくなる。」

そんな、釣りへの情熱とワクワクを読者の皆様にお届けすることを目指しています。

目次