サクラマス

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桜の咲く季節に遡上を開始することや身の色が鮮やかな桜色をしていることからその名が付けられたサクラマス。渓流の女王と呼ばれるヤマメが海へと下り大きく成長して帰ってきた姿であり幻の魚として釣り人たちの憧れの的となっています。富山県のますのすしなど古くから日本の食文化に根付いている高級魚でもあります。川に残るか海へ旅立つかによって運命が大きく変わるこの魚のドラマチックな生態や脂の乗った極上の味わいについて解説します。

項目内容
分類サケ目サケ科タイヘイヨウサケ属
標準和名サクラマス
漢字桜鱒
別名本マス、ママス、板マス
学名Oncorhynchus masou masou
英名Masu salmon / Cherry salmon
季節春(3月から5月)
生息域オホーツク海、日本海、北日本の太平洋側
目次

サクラマスとは

サクラマスはサケ科に属する魚でヤマメの降海型(海に下るタイプ)を指します。

北海道や北陸地方ではホンマスとも呼ばれ春の訪れを告げる魚として珍重されています。川で生まれたヤマメの一部はスモルト化(銀毛化)と呼ばれる変化を起こし体色が銀色になって海へと旅立ちます。海で豊富な餌を食べて大きく成長し産卵のために再び生まれた川へと戻ってきます。

漁獲量が年々減少しており市場では高値で取引される高級魚です。特に釣りの対象としては個体数が少なく出会うことが難しいためサクラマスを釣り上げることは多くのアングラーにとって悲願とされています。

サクラマスの特徴

体長は60センチメートル前後重さは2キログラムから3キログラムほどになります。川にいるヤマメが30センチメートル程度であるのに対し海で育ったサクラマスは倍以上の大きさに成長します。

体色は背中が暗い青緑色で腹部は銀白色に輝いています。ヤマメの特徴である小判型の斑紋(パーマーク)は海にいる間は消失していますが背中に黒い小斑点が見られます。

繁殖期になり川に戻ってくると婚姻色と呼ばれる独特の模様が現れます。オスは口が曲がり厳つい顔つきへと変化します。

身は非常に柔らかく鮮やかなサーモンピンク色をしており濃厚な脂を含んでいます。

サクラマスの生態とライフサイクル

食性は肉食性でオキアミや小魚イカなどを捕食します。

その一生は劇的です。秋に川の上流域で産卵され冬に孵化します。稚魚は1年から1年半ほど川で過ごしヤマメとして成長します。その中の主にメスの個体が春になると銀色に変色し海へと下ります。

オホーツク海や日本海を回遊しながら1年ほど過ごし翌年の春(桜の咲く頃)に生まれた川の河口に戻ってきます。その後夏まで川の淵などで待機し秋になると上流へ移動して産卵しその生涯を閉じます。

一方海に下らず一生を川で過ごすオス(残留型)はヤマメとして成長し戻ってきた巨大なメスのサクラマスとペアになって繁殖活動に参加することもあります。

サクラマスの分布と生息環境

主な分布域はオホーツク海や日本海全域北日本の太平洋側です。

冷たい水を好むため北海道や東北北陸地方の河川と沿岸部が中心的な生息地となります。

海では水温や餌の移動に合わせて広い範囲を回遊しています。川では水がきれいで水温が低い上流域を産卵場所として選びます。

サクラマスの釣り方

その希少性から幻の魚とも呼ばれ海と川の両方で熱心なファンを持つターゲットです。

サクラマスジギング(オフショア)

近年北海道や東北北陸で爆発的な人気を博しているのが船からのジギングです。

水深50メートルから100メートル前後の層を専用のメタルジグを使って攻略します。サクラマスは激しい動きよりもゆったりとしたフォールアクションを好むためスローピッチジャークなどで優しく誘うのがコツです。

口が柔らかくバレやすい(針が外れやすい)ためドラグ設定や竿の弾力を活かした慎重なやり取りが求められます。板マスと呼ばれる体高のある幅広の個体は脂の乗りが別格で釣り人の最終目標となっています。

トラウトルアーフィッシング(河川)

川に遡上したサクラマスを狙う釣りは本流釣りの最高峰です。

ミノーやスプーンを使って川の流れの中に潜むサクラマスを誘い出します。しかし遡上したサクラマスは餌を食べるために口を使うわけではなく威嚇や反射でルアーに反応するためヒットさせるのは至難の業です。

河川によっては厳格な遊漁期間や禁止区域が設けられているため釣行前には必ず漁協のルールを確認する必要があります。

サクラマスの料理

脂の乗りが良く上品な甘みを持つサクラマスは和洋問わず様々な料理で楽しまれています。

ルイベ(刺身)

アイヌ料理を発祥とするルイベはサクラマスの最も美味しい食べ方の一つです。

一度冷凍してアニサキスなどの寄生虫を死滅させてから半解凍の状態で刺身のようにして食べます。口の中でとろける脂の甘みとシャーベットのような食感が絶妙です。現在では冷凍技術の発達により完全に解凍した刺身も流通しており極上のサーモンとして味わえます。

塩焼き

皮が薄く身が柔らかいため塩焼きにすると皮はパリッと身はふっくらと仕上がります。

皮と身の間にある脂が熱で溶け出し香ばしい香りが食欲をそそります。シンプルな調理法だからこそ素材の良さが際立ちます。

ムニエル・フライ

程よい脂があるため油との相性も抜群です。

バターで焼くムニエルやサクサクのフライにすると身の甘みが引き立ちます。タルタルソースやレモンを添えるとさっぱりといただけます。

ますのすし

富山県の郷土料理であるますのすしは塩漬けにしたサクラマスの切り身と酢飯を笹の葉で包んだ押し寿司です。

笹の香りとサクラマスの旨味酢飯の酸味が一体となった伝統の味です。本来は神通川を遡上するサクラマスが使われていました。

まとめ

サクラマスはヤマメと同じ遺伝子を持ちながら海という広大な世界へ飛び出し大きく美しく成長した奇跡の魚です。春の訪れとともに現れるその銀色の魚体は見る者を魅了し食べればその濃厚な味で人々を笑顔にします。スーパーや魚屋で本マスという名で見かけたらぜひ春の味覚として味わってみてください。

サクラマスに関するよくある質問

ヤマメとの違いは何ですか

生物学的には同じ種ですが生活スタイルが異なります。川で一生を過ごすのがヤマメ海に下って大きく成長するのがサクラマスです。また見た目も異なりヤマメにはパーマークがありますが海にいるサクラマスは銀一色になります。ただしサクラマスが川に戻ってくると再び婚姻色が発現し独特の模様が現れます。

寄生虫の心配はありますか

はい海で育つサクラマスにはアニサキスやサナダムシなどの寄生虫がいる可能性があります。そのため生食する場合は必ずマイナス20度で24時間以上冷凍処理を行う必要があります。ルイベという食べ方は安全に美味しく食べるための先人の知恵です。加熱調理する場合は完全に火を通せば問題ありません。

養殖はされていますか

はい近年では養殖技術が進歩し各地でブランドサーモンとして生産されています。養殖ものは寄生虫のリスクが低く管理された餌で育てられているため安定した脂乗りと美味しさを楽しめます。

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この記事を書いた人

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