ニジマス

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管理釣り場(エリアトラウト)の主役として、釣り初心者からベテランまでを楽しませてくれるニジマス。北米原産の魚ですが、明治時代に日本に移入されて以来、養殖技術が確立され、日本の食卓やレジャーに欠かせない存在となりました。スーパーで見かける「サーモントラウト」や「トラウトサーモン」の正体が、実は海で養殖された巨大なニジマスであることをご存知でしょうか。ルアーへの反応が良く、強烈なジャンプで釣り人を魅了するニジマスの生態と、多彩な楽しみ方について解説します。

項目内容
分類サケ目サケ科タイヘイヨウサケ属
標準和名ニジマス
漢字虹鱒
別名レインボートラウト、スチールヘッド(降海型)、ドナルドソン
学名Oncorhynchus mykiss
英名Rainbow trout
季節通年(管理釣り場・養殖)、春〜秋(自然渓流)
生息域北米原産。日本各地の冷水域、管理釣り場
目次

ニジマスとは

ニジマスは、北アメリカ(アラスカからメキシコ北西部)を原産とするサケ科の魚です。

日本へは1877年(明治10年)にアメリカから卵が寄贈されたのが始まりで、現在では北海道などの一部地域で自然繁殖しているほか、全国の養殖場や管理釣り場で放流されています。

非常に成長が早く、病気にも強いため、世界中で最も養殖が盛んな魚種の一つです。近年は品種改良も進み、「ヤシオマス」「甲斐サーモン」「ギンヒカリ」など、地域ごとのブランドニジマス(ご当地サーモン)が数多く誕生し、高級食材として人気を博しています。

ニジマスの特徴

全体的に側扁した(平たい)紡錘形をしており、背中から尾ビレにかけて無数の黒い斑点があります。

最大の特徴は、エラ蓋から尾ビレにかけて体の中央を走る、鮮やかな**赤紫色の縦帯(レインボーバンド)**です。これが「虹鱒(レインボートラウト)」の名前の由来です。

通常は30cm〜40cm程度ですが、大型のものは80cmを超え、1m近くに達することもあります。サケ科特有の「脂ビレ(背ビレと尾ビレの間にある小さなヒレ)」を持っています。

ニジマスの生態とライフサイクル

食性

肉食性が強い雑食です。水生昆虫、陸生昆虫、甲殻類、小魚、魚卵などを貪欲に捕食します。動くものに対する好奇心が非常に強く、これがルアーフィッシングで人気の理由となっています。

繁殖と成長

本来は一生を淡水で過ごす「陸封型」ですが、環境によっては海に降りる「降海型」も存在します。海に降りて巨大化し、産卵のために川に戻ってきた個体は**「スチールヘッド(頭が鋼のように硬く輝くことから)」**と呼ばれ、釣り人の憧れの対象です。

日本のサケとは異なり、産卵してもすぐには死なず、数回産卵を行うことができます。

ニジマスの分布と生息環境

本来は日本にいない外来種ですが、放流により日本各地の河川、湖沼、ダム湖に生息しています。

特に水温が低く(適水温10℃〜18℃)、酸素が豊富な綺麗な水を好みます。北海道では自然繁殖が定着していますが、本州以南では自然繁殖の例は少なく、主に漁協による放流魚が釣りの対象となります。

※生態系への影響から「産業管理外来種」に指定されており、無許可の放流は禁止されています。

ニジマスの釣り方

ニジマス釣りは、手軽なエサ釣りから、ゲーム性の高いルアー・フライフィッシングまで多様なスタイルがあります。

エリアトラウト(管理釣り場)

プールやポンド(池)に放流されたニジマスを狙います。

  • スプーン: 金属片のルアー。色や重さを細かくローテーションして、その日の当たりルアーを探します。
  • クランクベイト: 魚の形をしたプラスチックルアー。ただ巻くだけで釣れるため初心者にもおすすめです。

ネイティブトラウト(渓流・湖)

北海道の自然河川や、本州の湖(中禅寺湖や芦ノ湖など)で野生化したニジマスを狙います。流れの中に潜むパワフルな個体とのファイトは、管理釣り場とは違った野生の魅力があります。

エサ釣り

渓流釣り堀などで親しまれているスタイルです。ブドウムシ(蛾の幼虫)やイクラ、練り餌を使います。ウキ釣りやミャク釣りで、流れに乗せて餌を流します。

ニジマス釣りに必要な道具

管理釣り場でのルアーフィッシング(エリアトラウト)を基準にしたタックルです。

タックル

  • ロッド: 6ft前後のトラウト専用ロッド(UL〜XULクラス)。繊細なアタリを取れる柔らかい竿が基本です。
  • リール: 1000番〜2000番の小型スピニングリール。
  • ライン: ナイロン2lb〜4lb、またはPE0.2号〜0.4号。非常に細い糸を使います。
  • ルアー: 1g〜3gのスプーン、小型のミノーやクランクベイト。フックは魚を傷つけないよう「バーブレス(カエシなし)」のシングルフックがルールとなっている場所がほとんどです。

ニジマスの料理

「川魚は臭い」というイメージを覆す、クセのない美味しい魚です。

塩焼き

キャンプや釣り堀での定番です。内臓を取り、塩を振って炭火でじっくり焼くと、皮はパリパリ、身はふっくらとして絶品です。

ムニエル・ホイル焼き

淡白な白身はバターや油との相性が抜群です。小麦粉をまぶしてバターで焼くムニエルや、野菜と一緒にホイルで包んで焼くホイル焼きは、子供にも大人気です。

刺身(※注意が必要)

スーパーで売られている「サーモントラウト(トラウトサーモン)」は、海で養殖されたニジマスであり、生食用に管理されているため刺身で食べられます。また、「ヤシオマス」などのブランドニジマスも刺身用として流通しています。

重要: 自然の川で釣ったニジマスや、通常の管理釣り場のニジマスは、寄生虫のリスクがあるため生食は避け、必ず加熱調理してください。

燻製(スモーク)

ニジマスは燻製に最適な魚の一つです。ソミュール液に漬け込み、桜のチップで燻すと、極上の保存食になります。

まとめ

ニジマスは、私たちにとって最も身近なサケ科の魚です。管理釣り場で初めて釣った魚がニジマスだったという人も多いでしょう。一方で、野生化した巨大なスチールヘッドは、エキスパートさえも翻弄する強烈なパワーを持っています。手軽なレジャーから本格的な冒険、そして美味しい食卓まで、ニジマスは釣り人のあらゆる要望に応えてくれる懐の深い魚です。

ニジマスに関するよくある質問

サーモンとニジマスは同じ魚ですか?

回転寿司やスーパーにある**「サーモントラウト」や「トラウトサーモン」は、ニジマスを海で養殖して大きく育てたもの**です。一方で「アトランティックサーモン(タイセイヨウサケ)」は別の種類の魚です。どちらも美味しいですが、種としては異なります。

寄生虫は大丈夫ですか?

天然の河川で釣れたニジマスには、顎口虫やサナダムシなどの寄生虫がいる可能性があるため、生食は絶対にやめてください。刺身で食べる場合は、養殖された「刺身用」として販売されているものか、一度冷凍処理(-20℃で24時間以上)されたものを選びましょう。

ドナルドソンとは何ですか?

ニジマスの品種改良種です。ワシントン大学のドナルドソン博士が、成長が早く大きくなる個体を選抜して作り出した「スーパーニジマス」です。成長速度が通常の倍以上あり、1メートルクラスの巨体に育つこともあります。

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この記事を書いた人

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