カサゴ

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「磯のダンプカー」がカンパチなら、「穴釣りの横綱」はこのカサゴでしょう。テトラポットの隙間や岩陰に潜み、目の前に落ちてきた餌を大きな口で丸呑みする貪欲なファイターです。釣り物が少ない冬場でも果敢にアタックしてくれるため、ボウズ(釣果ゼロ)逃れの救世主としても愛されています。関西では「ガシラ」、九州では「アラカブ」と呼ばれ、味噌汁にすれば最高の出汁が出る根魚(ロックフィッシュ)の代表格、カサゴの魅力を深掘りします。

項目内容
分類カサゴ目フサカサゴ科カサゴ属
標準和名カサゴ
漢字笠子、瘡魚
別名ガシラ(関西)、アラカブ(九州)、ホゴ(瀬戸内)
学名Sebastiscus marmoratus
英名Scorpionfish / False kelpfish
季節冬から春(通年釣れるが冬が美味)
生息域日本各地の沿岸の岩礁帯、テトラ帯
目次

カサゴとは

カサゴは、北海道南部から朝鮮半島、中国、フィリピンまで広く分布する根魚です。

大きな頭とヒレを持ち、ゴツゴツとした見た目が「笠(かさ)」を被っているように見えることや、皮膚が「瘡(かさ=皮膚病)」のように見えることが名前の由来とされています。

非常に多くの地方名を持ち、関西での「ガシラ(頭が大きいから)」や、九州での「アラカブ(荒々しい頭)」など、古くから大衆魚として親しまれてきました。泳ぎ回ることは少なく、海底の障害物に張り付いて生活しています。

カサゴの特徴

体色は生息場所によって大きく異なります。浅い場所にいる個体は黒褐色や紫褐色をしており、深場にいる個体は鮮やかな赤色をしています。これは保護色としての機能です。

頭部は大きく棘(トゲ)が発達しており、厳つい顔つきをしています。口は非常に大きく、自分の体の半分ほどの大きさの獲物でも丸呑みしようとします。

背鰭、腹鰭、尻鰭の棘は非常に鋭く硬いため、素手で触ると簡単に刺さります。ハオコゼのような猛毒はありませんが、微弱な毒性を持つという説や、刺さると細菌が入って腫れやすいため、取り扱いにはフィッシュグリップが必須です。

カサゴの生態とライフサイクル

食性

典型的な待ち伏せ型の肉食魚です。ゴカイ、甲殻類(エビ・カニ)、小魚などが通りかかるのを岩陰でじっと待ち、射程圏内に入ると瞬発的に飛び出して捕食します。視覚と側線が発達しており、夜行性ですが日中でも目の前に餌があれば食いつきます。

繁殖と成長

カサゴはメバルと同じく「卵胎生(らんたいせい)」です。秋に交尾を行い、メスは体内で卵を孵化させ、冬から春(11月〜4月頃)にかけて仔魚を海中に放出します。

成長は根魚らしく非常に遅いです。1年で約10cm、3年で15cm、20cmになるには5年以上かかると言われています。そのため、小さな個体を乱獲すると釣り場から姿を消してしまいます。

カサゴの分布と生息環境

日本全国の沿岸部に生息しています。

「根魚」の名の通り、岩礁帯、ゴロタ石の隙間、ケーソンやテトラポットの穴、海藻の中など、身を隠せる障害物がある場所ならどこにでもいます。水深数10cmの浅瀬から水深50m以上の深場まで適応範囲は広いです。回遊性は低く、一度居着くとその場所からあまり移動しません。

カサゴの釣り方

カサゴ釣りは「穴を探す」作業です。足元に落とすだけのシンプルな釣りですが、奥が深く、子供からベテランまで楽しめます。

穴釣り(ブラクリ釣り)

カサゴ釣りの代名詞です。テトラポットや石積みの隙間(穴)に、「ブラクリ」と呼ばれるオモリと針が一体化した仕掛けを落とし込みます。餌はサバの切り身、オキアミ、イソメなど。着底したら底をトントンと叩き、アタリがなければ次の穴へ移動する「ランガン」が釣果を伸ばすコツです。

ロックフィッシュゲーム(ルアー)

ワームを使ったルアーフィッシングです。テキサスリグやジグヘッドリグで、海底の岩を感じながらズル引きやリフト&フォールで誘います。カサゴは「落ちてくるもの」に弱いため、カーブフォール中に食ってくることが多いです。

船釣り(胴突き・五目)

沖の岩礁帯を狙う船釣りでは、30cm近い大型(尺ガシラ)が狙えます。胴突き仕掛けで海底を小突いて誘います。

カサゴ釣りに必要な道具

穴釣りなら専用の短い竿、ルアーなら根掛かり回避能力の高いタックルがおすすめです。

タックル

  • ロッド: 穴釣りなら1m前後の短いテトラ竿。ルアーなら根魚用ロッドやバスロッド(L〜MLクラス)。
  • リール: 穴釣りなら小型の両軸リール(ベイトリール)が操作性が良く有利です。スピニングリールでも可。
  • ライン: 根ズレに強いフロロカーボンかナイロンの2号〜3号。
  • 仕掛け: ブラクリ仕掛け(3号〜5号)が最強です。赤い色がカサゴの好奇心を刺激します。

カサゴの料理

カサゴは「磯の魚はダシが出る」の言葉通り、非常に良い出汁が出る魚です。

味噌汁

カサゴ料理の鉄板です。頭や中骨から濃厚で上品な出汁が出ます。身もプリッとして崩れにくく、磯の香りが食欲をそそります。小型の個体でも美味しく頂ける最高の調理法です。

唐揚げ

20cm以下の小型〜中型サイズは、二度揚げすることで頭から骨まで丸ごと食べられます。香ばしさと身の甘みがビールによく合います。

煮付け

良型が釣れたら煮付けにします。白身は加熱すると適度に締まり、味が染み込みやすいです。身離れが良いので食べやすく、ご飯のお供に最適です。

刺身・薄造り

新鮮な大型個体は刺身でも絶品です。フグのように薄造りにしてポン酢で食べると、弾力のある食感と甘みが楽しめます。

まとめ

カサゴは、寒い冬でも、近場の堤防でも、釣り人を裏切らずに遊んでくれる貴重な魚です。厳つい顔に似合わず、その味は繊細で旨味たっぷり。ただし、成長が非常に遅く、定着性が強いため、釣りきってしまうと資源が回復するのに何年もかかります。15cm以下の小さな個体やお腹の大きな抱卵個体は、「大きくなってまた遊んでね」と優しくリリースする心がけが、長くこの釣りを楽しむ秘訣です。

カサゴに関するよくある質問

ヒレの棘に毒はありますか

ハオコゼやオニオコゼのような猛毒はありませんが、刺さると非常に痛く、体質によっては腫れることがあります。また雑菌が入ることもあるため、素手で掴まずにフィッシュグリップやメゴチバサミを使用してください。

根掛かりを減らすコツは?

仕掛けを底に放置しないことです。カサゴのポイントは障害物周りなので根掛かりは付き物ですが、着底したらすぐに底を切る、また餌を食わせる時も待ちすぎずに早めに合わせることで、魚に穴の奥へ潜られるのを防げます。

昼と夜、どっちが釣れますか

どちらでも釣れますが、夜の方が警戒心が薄れ、穴から出てきて活発に餌を探すため、イージーに釣れます。昼間は穴の奥深くに潜んでいるため、目の前に餌を落とす「穴釣り」が有利になります。

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この記事を書いた人

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