ホシササノハベラ

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堤防釣りで本命の魚を待っている時に、ウキが勢いよく消し込んだり、竿先がビビビと震えたりして期待させておきながら、釣り上げてみると「またお前か」とガッカリされる魚の代表格がホシササノハベラです。関東地方では「イソベラ」などと十把一絡げに呼ばれ、ヌルヌルとした体と派手な見た目からリリースされることが多いですが、関西地方ではその美味しさが知られており、専門に狙って食べる人もいます。かつては「ササノハベラ」という1種類とされていましたが、1997年に「ホシササノハベラ」と「アカササノハベラ」の2種類に分けられたという経緯を持つ魚でもあります。名前の由来となった星のような斑点や、嫌われ者扱いするにはもったいないその味について解説します。

項目内容
分類スズキ目ベラ科ササノハベラ属
標準和名ホシササノハベラ
漢字星笹之葉倍良
別名イソベラ、クサビ、ババタレ
学名Pseudolabrus sieboldi
英名Siebold’s wrasse
季節秋から春
生息域本州中部以南の岩礁帯、内湾の堤防周り
目次

ホシササノハベラとは

ホシササノハベラは、日本の沿岸各地の岩場や海藻が生えている場所に生息するベラの仲間です。

水深の浅い場所を好み、漁港の岸壁際やテトラポットの隙間などで群れを作って泳いでいます。

体長は20センチメートルほどになり、体色は赤褐色や緑褐色で、背中から側面にかけて白い斑点が散らばっているのが特徴です。

昼行性で、夜になると岩の隙間や砂の中に潜って眠ります。

釣りにおいては、オキアミやゴカイなどのエサを瞬く間にかすめ取る「エサ取り名人」として知られており、アジやメバルを狙う釣り人からは厄介者扱いされますが、その引きはサイズ以上に強く、小気味良いファイトを楽しませてくれます。

冬場になると脂が乗り、身の味が良くなるため、季節によっては本命として狙う価値のある魚です。

アカササノハベラとの違い

かつて「ササノハベラ」として同一種とされていたアカササノハベラとは、見た目と生息場所で区別することができます。

【星のような斑点】

最も分かりやすい違いは模様です。

ホシササノハベラには、背中や体の側面に多数の白い斑点(星)が散らばっています。 一方、アカササノハベラにはこの白い斑点は目立たず、代わりに体の上から下へ走る網目状の赤い模様がはっきりと見えます。

「星があるのがホシ、ないのがアカ」と覚えるのが簡単です。

【生息場所の好み】

ホシササノハベラは波の穏やかな内湾を好む傾向があります。

対してアカササノハベラは、潮通しが良く波の当たる外海に面した岩場を好みます。

ただし、両者が混在している場所も多くあります。

ホシササノハベラの釣り方

狙わなくても釣れる魚ですが、専門に釣るなら際(きわ)を攻めるのが鉄則です。

ポイントとシーズン

漁港の足元の壁際、海底に石が入っている場所、海藻の周りがポイントです。

一年中釣れますが、水温が高い時期は特に活性が高いです。

釣り方のコツ

口が小さいため、大きな針だとなかなか掛かりません。

袖針やキツネ針などの軸が細くて小さな針に、オキアミやイソメを小さく付けて落とします。

エサを見つける能力が非常に高く、仕掛けが着底する前に食ってくることもあります。

アタリがあったら即座に合わせないと、エサだけ取られるか、針を飲み込まれてしまいます。

針を外す際は、体表のヌメリで手が汚れるので、タオルや魚掴みを使うと良いでしょう。

食材としての評価

見た目とヌメリで損をしていますが、味は非常に良い白身魚です。

ベラ科の魚特有の水分を含んだ柔らかい身質ですが、クセや臭みは全くありません。

加熱するとフワフワとした食感になり、ほのかな甘みがあります。

皮に独特の風味と旨味があるため、皮を引かずに調理するのが美味しく食べるコツです。

関西では「ギザミ」や「アオベラ」と呼ばれるキュウセン(別の種類のベラ)と同様に、惣菜魚として親しまれています。

ホシササノハベラの料理

ヌメリを塩で洗って落とせば、煮ても焼いても揚げても美味しい万能食材になります。

煮付け

ベラ料理の王道です。

鱗と内臓を取り、ヌメリをこそげ落としてから、少し濃いめの甘辛いタレで煮付けます。

身離れが良く、煮汁が染み込んだフワフワの身はご飯のおかずに最適です。

冷ますと煮こごりができ、それもまた絶品です。

唐揚げ・天ぷら

水分が多い身は、油との相性が抜群です。

三枚におろして天ぷらにすれば、キスの天ぷらに負けない上品な味わいになります。

小型のものは、骨切りをして丸ごと唐揚げにすると、骨までサクサク食べられます。

香ばしい皮の風味が食欲をそそります。

刺身・湯引き

20センチメートルを超える良型が釣れたら、刺身で食べることができます。

ただし、身が柔らかくて切りにくいので、少し厚めに切ります。

おすすめは、皮付きのまま熱湯をかけて氷水で締める「湯引き(松皮造り)」です。

皮のコリコリとした食感と旨味が加わり、淡白な白身が引き立ちます。

南蛮漬け

唐揚げにしたものを、野菜と一緒に甘酢に漬け込みます。

骨が気にならなくなり、さっぱりとしていくらでも食べられます。

まとめ

ホシササノハベラは、その星模様の通り、釣り場の名脇役(スター)です。エサ取りとして邪険に扱われることもありますが、その正体は日本の沿岸を彩る美しい魚であり、家庭の食卓を豊かにしてくれる美味しい食材でもあります。次に釣り場でこの魚に出会ったら、星の数を数えてホシササノハベラであることを確認し、一度持ち帰ってその上品な白身を味わってみてください。きっとベラに対する評価が変わるはずです。

ホシササノハベラに関するよくある質問

ヌメリはどうやって取りますか

調理の前に、魚全体に塩を振って手で揉むと、ヌメリが浮き出てきます。

それを流水で洗い流し、包丁の背で軽くこそげ取ると綺麗になります。

この下処理をしっかり行うことで、煮付けなどの仕上がりが良くなり、生臭さも消えます。

オスとメスはありますか

ホシササノハベラは「雌性先熟」といって、最初は全てメスとして生まれ、成長するとオスに性転換します。

そのため、小型の個体はメスが多く、大型の個体はオスが多いです。

オスの方が体色が鮮やかで、青みがかった色になることがあります。

骨は硬いですか

中骨や小骨はそれなりに硬いですが、アジなどと比べて特別硬いわけではありません。

刺身にする際は中骨を骨抜きで抜くか、取り除く必要があります。

唐揚げにする際は、骨切りをするか二度揚げすれば気にならなくなります。

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この記事を書いた人

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