アラスカメヌケ

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スーパーの鮮魚コーナーや弁当の定番おかずとして見かける赤魚(あかうお)。その正体の多くがこのアラスカメヌケです。名前にメヌケとある通り、釣り上げられた際の水圧変化で目が飛び出すことからその名がつきました。日本の食卓を支える重要な輸入水産資源でありながら、その生態や本来の姿はあまり知られていません。北太平洋の深海に生息し、実はキンキやメバルに近い仲間であるこの魚の秘密と、食卓での活躍ぶりについて解説します。

項目内容
分類カサゴ目メバル科メバル属
標準和名アラスカメヌケ
漢字アラスカ目抜
別名赤魚(アカウオ)、POP(ピーオーピー)
学名Sebastes alutus
英名Pacific ocean perch
季節通年(冷凍流通が主)
生息域北太平洋の寒冷な深海
目次

アラスカメヌケとは

アラスカメヌケは北太平洋の広い範囲に生息するメバル科の魚です。

日本では一般的に赤魚(アカウオ)という流通名で販売されています。かつてはアコウダイなどの高級魚の代用品として位置づけられていましたが、クセのない白身と程よい脂乗り、そして手頃な価格から、現在では家庭料理や給食、外食産業に欠かせない重要魚種となっています。

名前のメヌケは、深海から急激に引き上げられた際に浮袋が膨張し、その圧力で目が飛び出してしまう(目が抜ける)様子に由来します。

アラスカメヌケの特徴

体色は鮮やかな赤色やオレンジ色をしており、背中側には暗い斑紋が見られることもあります。形はメバルに似ていますが、下顎が上顎よりも突き出ている受け口が特徴で、下顎の先端には小さな突起があります。

大きさは30センチメートルから40センチメートル程度のものが多く流通していますが、最大では50センチメートルを超えます。寿命は非常に長く、数十年から中には90年以上生きる個体もいると言われていますが、商業的には若い個体が漁獲されることがほとんどです。

アラスカメヌケの生態とライフサイクル

食性

冷たい海の深海を生息域とする肉食魚です。オキアミなどの動物プランクトンや小魚、イカなどを捕食しています。大陸棚の斜面周辺で大きな群れを作って回遊しており、昼間は底付近に、夜間は餌を追って少し浮上する日周鉛直移動を行います。

繁殖と成長

アラスカメヌケを含むメバル属の魚は、卵ではなく稚魚を産む卵胎生(らんたいせい)という繁殖形態をとります。メスの体内で卵を孵化させ、ある程度育ってから海中に放出します。これにより、厳しい深海環境でも子供の生存率を高めています。成長は非常に遅く、成熟するまでに数年を要するため、乱獲による資源枯渇が懸念され、厳格な漁獲管理が行われています。

アラスカメヌケの分布と生息環境

北太平洋の北部沿岸に広く分布しています。

特にアラスカ湾、ベーリング海、アリューシャン列島周辺の資源量が豊富です。日本近海でも北日本の太平洋側などで見られることがありますが、商業的な漁場は北米側が中心です。水深150メートルから400メートル付近の大陸棚斜面や、さらに深い海域を好みます。

アラスカメヌケの釣り方

日本国内でアラスカメヌケを専門に狙う釣りは一般的ではありません。

主な生息域が北米の深海であるため、日本国内での流通のほとんどは底引き網漁などで漁獲された冷凍輸入ものです。ただし、北海道や東北地方の深海釣りでは、近縁種であるサンコウメヌケやバラメヌケなどがターゲットとなります。これらは水深500メートル以深を攻めるヘビータックルと大型電動リールを用いた専門的な釣りで、提灯行列のように連なって上がってくる真っ赤な魚体は圧巻です。

アラスカメヌケの料理

身は美しい白身で、加熱しても硬くなりにくく、皮目に独特の旨味と脂があります。冷凍フィレとして売られていることが多いため、手軽に使えるのが魅力です。

粕漬け・西京漬け

アラスカメヌケ料理のド定番です。淡白な白身に酒粕や味噌の風味が染み込み、焼くとふっくらとジューシーに仕上がります。皮が焼けた香ばしさはご飯のおかずに最適です。

煮付け

脂があるため、煮付けてもパサつきません。生姜を効かせた甘辛い煮汁で煮ると、身がホロホロと崩れる柔らかさになります。冷凍の切り身をそのまま煮汁に入れて調理できる手軽さも人気の理由です。

干物(文化干し)

開いて干物にすると旨味が凝縮されます。スーパーで赤魚の開きとして売られているものの多くが本種です。焼くだけでメインディッシュになり、居酒屋のメニューとしても愛されています。

唐揚げ・フライ

適度な脂があるため、揚げ物にしても非常に美味です。皮付きのまま揚げると、皮と身の間の脂が溶け出し、濃厚な味わいを楽しめます。

まとめ

アラスカメヌケは、私たちが普段赤魚として親しんでいる魚の正体です。遠くアラスカの深海からやってきたこの魚は、高級魚であるキンキやメバルに近いポテンシャルを持ちながら、手頃な価格で日本の食卓を彩ってくれています。スーパーで真っ赤な切り身を見かけたら、その長い旅路と深海での暮らしに思いを馳せつつ、粕漬けや煮付けで味わってみてはいかがでしょうか。

アラスカメヌケに関するよくある質問

赤魚(アカウオ)とは違う魚ですか?

いいえ、同じ魚であることが多いです。赤魚という名称は、アラスカメヌケやタイセイヨウアカウオ(モトアカウオ)などの総称として使われています。スーパーで原材料名を確認すると、アラスカメヌケ(アメリカ産)などと記載されていることが一般的です。

なぜ目が飛び出ているのですか?

深海の水圧に適応した体を持っているため、網で急激に海面へ引き上げられると、浮袋内のガスが膨張し、その圧力で眼球が押し出されてしまうからです。この現象がメヌケという名前の由来になっています。

アコウダイとの違いは?

アコウダイもメバル科の深海魚でメヌケの仲間ですが、こちらは日本近海で獲れる超高級魚です。アラスカメヌケに比べて体が大きく、脂乗りや味の深みが格別とされます。アラスカメヌケは、このアコウダイの代用品として普及した歴史があります。

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この記事を書いた人

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