アカメバル

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春の訪れを告げる「春告魚(メバル)」として親しまれているメバル。かつては1種とされていましたが、DNA解析により「アカメバル」「クロメバル」「シロメバル」の3種に分類されることが判明しました。中でもアカメバルは、その名の通り赤みを帯びた美しい魚体を持ち、岩礁帯や海藻周りに潜むハンターです。ルアーフィッシング(メバリング)の人気ターゲットであり、煮付けにすれば最高級の味わいを誇るアカメバルの生態と攻略法を解説します。

項目内容
分類スズキ目メバル科メバル属
標準和名アカメバル
漢字赤眼張、赤鮴
別名キンメバル、アカガシラ
学名Sebastes inermis
英名Japanese reddish bullhead
季節春(春告魚)、冬
生息域日本各地の沿岸の岩礁帯、藻場
目次

アカメバルとは

アカメバルは、以前は単に「メバル」と呼ばれていた魚種(A型)に相当します。

大きな目が張り出していることから「眼張(メバル)」と名付けられました。3種の中で最も浅い場所や内湾を好み、海藻(ホンダワラやアマモ)が繁茂するエリアを主な住処としています。体色は赤褐色や茶色が強く、特に胸鰭の軟条数が15本であることがクロメバル(16本)やシロメバル(17本)との識別点とされていますが、個体差もあるため体色での判断が一般的です。

アカメバルの特徴

最大の特徴は、周囲の環境(特に海藻や岩肌)に溶け込むための赤褐色の体色です。腹側は白っぽく、背中から側面にかけて不明瞭な暗色横帯(模様)があります。

目は非常に大きく、夜行性で暗闇でも獲物を見つけることができます。口は上向きについており、これは上から落ちてくる餌や、自分より上層を泳ぐ獲物を捕食するのに適した形状です。

サイズは最大で30cmほどになりますが、20cmを超えると良型とされ、30cmクラスは「尺メバル」と呼ばれ釣り人の憧れです。

アカメバルの生態とライフサイクル

食性

肉食性で、夜になると活発に動き回ります。ゴカイ類、アミ類、小型のエビ・カニ、小魚(シラスや稚魚)などを捕食します。昼間は海藻や岩陰に隠れてジッとしていますが、目の前に餌が通ると素早く飛び出して捕食します。

繁殖と成長

メバル類は「卵胎生(らんたいせい)」という珍しい繁殖形態をとります。メスはお腹の中で卵を孵化させ、仔魚(しぎょ)の状態にしてから海中に産み落とします。出産時期は冬から早春(12月〜2月頃)です。

成長は非常に遅く、1年で10cm前後、3年〜4年でようやく20cmに達します。そのため、小さな個体の持ち帰りは資源枯渇に直結するため、リリースの意識が重要です。

アカメバルの分布と生息環境

北海道南部から九州まで広く分布しています。

3種の中では最も「藻場(ウィードエリア)」への依存度が高く、内湾の穏やかな岩礁帯や堤防の基礎周りに多く生息しています。クロメバルが回遊性が高く沖の潮通しを好むのに対し、アカメバルはストラクチャー(障害物)にタイトにつく「居着き型」の傾向が強いです。

アカメバルの釣り方

アカメバル釣りは、繊細なアタリを感じ取るライトゲームの醍醐味が詰まっています。

メバリング(ルアーフィッシング)

最も人気のあるスタイルです。1g〜2g程度の軽量なジグヘッドに、1.5インチ〜2インチのワームをセットして狙います。

  • ただ巻き: 基本中の基本。一定の速度でゆっくり巻くだけですが、レンジ(深さ)を刻むことが重要です。
  • フォール: 壁際や海藻の隙間にワームを落とし込んで、リアクションバイトを誘います。

エサ釣り(ウキ釣り・探り釣り)

夜釣りで電気ウキを使い、シラサエビ(モエビ)やアオイソメを餌に流します。海藻の際スレスレを流すのがコツです。また、日中に岩の隙間を狙う「穴釣り」でも釣ることができます。

アカメバル釣りに必要な道具

小さなアタリを弾かない柔軟な穂先(ソリッドティップ)を持つロッドが有利です。

タックル

  • ロッド: 7ft〜8ft前後のメバリング専用ロッド(UL〜Lクラス)。
  • リール: 1000番〜2000番の小型スピニングリール。
  • ライン: フロロカーボン2lb〜3lb、またはPEライン0.2号〜0.4号。PEの場合はリーダー(フロロ1号前後)が必須です。
  • ルアー: ストレート系のピンテールワームが主流。カラーはクリア系、グロー(夜光)、グリーン系が実績あり。プラグ(小型ミノー)への反応も良いです。

アカメバルの料理

アカメバルは白身魚の中でも特に上品な甘みと脂を持つ高級魚です。

煮付け

メバル料理の王道です。身がホロホロと柔らかく、甘辛い煮汁がよく染み込みます。皮下脂肪が豊富で、煮ると煮汁に脂が浮くほどです。ごぼうや豆腐と一緒に煮ると風味が増します。

刺身

新鮮な良型が釣れたら刺身がおすすめです。透明感のある白身は、ほんのりとした甘みと、適度な歯ごたえがあります。皮を引かずに、皮目をバーナーで炙る「焼き霜造り」にすると、皮と身の間の旨味も味わえます。

唐揚げ・アクアパッツァ

小型の個体は、骨まで食べられるように二度揚げした唐揚げが美味。また、見栄えが良いのでアクアパッツァなど洋風料理にも映えます。

まとめ

アカメバルは、身近な堤防で狙えるターゲットでありながら、その習性を理解しなければ数を伸ばせない奥深さを持っています。特に大型の個体は警戒心が強く、数ミリ単位のレンジコントロールが勝負を分けます。そして釣り上げた後の煮付けの味は、寒い冬の海に通う価値を十分に感じさせてくれるでしょう。成長の遅い魚ですので、抱卵個体や小型魚は優しくリリースして、長く楽しみたい魚です。

アカメバルに関するよくある質問

メバル3種(赤・黒・白)の簡単な見分け方は?

胸鰭(むなびれ)の軟条数(筋の本数)を数えるのが確実ですが、釣り場では体色と生息場所である程度判断できます。

  • アカメバル: 赤褐色〜茶色。海藻が多い内湾に多い。
  • クロメバル: 青黒い〜黒灰色。潮通しの良い堤防先端や沖に多い(背中が青っぽい)。
  • シロメバル: 全体的に白っぽい〜茶色。アカメバルと似ているが、釣れる場所がやや異なる場合がある。

昼間でも釣れますか?

釣れますが、難易度は高いです。昼間はテトラの穴や岩陰の奥深くに隠れているため、目の前に餌やルアーを通す必要があります(穴釣りやリアクション狙い)。基本的には夜行性なので、夕マズメから夜間の方がイージーに釣れます。

「メバル凪」とはどういう意味ですか?

メバルは警戒心が強く、海が荒れている時よりも、波風が穏やかな(凪の)日によく釣れるという経験則から生まれた言葉です。鏡のような水面で、ライズ(捕食音)が聞こえるような状況は絶好のチャンスです。

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この記事を書いた人

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