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ヒガンフグ

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ヒガンフグの特徴や生態を解説する魚図鑑の写真

春のお彼岸の頃に美味しくなることからその名が付けられたとされるヒガンフグ。トラフグに次ぐ美味として知られ地域によってはナゴヤフグとも呼ばれ親しまれている高級魚です。しかしその名の由来にはもう一つ、食べると彼岸(あの世)へ行ってしまうほど毒が強いという恐ろしい説も存在します。実際にフグの中でも特に毒の場所が複雑であり免許を持たない素人が調理して中毒事故を起こすケースが後を絶ちません。表面にある独特のイボと濃厚な味わいを持つこのフグの生態やトラフグとの決定的な違いそして安全に楽しむための料理について解説します。

項目内容
分類フグ目フグ科トラフグ属
標準和名ヒガンフグ
漢字彼岸河豚
別名ナゴヤフグ、アカメ、ガンバ(長崎)
学名Takifugu pardalis
英名Panther puffer
季節
生息域北海道南部以南の日本沿岸、岩礁帯
目次

ヒガンフグとは

ヒガンフグは日本の沿岸の岩場や海藻が生い茂る場所に生息する中型のフグです。

標準和名の由来は春の彼岸(3月下旬頃)に産卵のために浅場に集まり漁獲量が増えることやこの時期に最も味が良くなることから名付けられました。

一方で毒性が非常に強いため当たれば彼岸(死)に至るという意味が込められているという説も根強く残っています。

市場ではナゴヤフグと呼ばれることが多いですがこれは愛知県の名古屋とは関係なくナゴヤ(終わり)から転じて身の終わり(死)を意味するというブラックジョークのような由来があるとも言われています。

トラフグよりも安価で取引されますがその味はトラフグに勝るとも劣らないと評価する食通も多く春の味覚として人気があります。

ヒガンフグの特徴

体長は30センチメートルから40センチメートルほどになります。

体色は茶褐色や黄褐色で背中には黒褐色の斑紋が散らばっています。

最大の特徴は皮膚の表面に無数のイボ状の突起があることです。

他のフグのようなトゲはありませんがザラザラとした質感をしており見た目ですぐに判別できます。

また目が赤っぽい色をしているためアカメと呼ばれることもあります。

体型はずんぐりとしていてトラフグに比べると少し丸みを帯びています。

気性は荒く鋭い歯で釣り糸を噛み切るほか仲間同士で噛み合うこともあります。

猛毒の皮膚とトラフグとの違い

ヒガンフグを調理する上で最も注意しなければならないのが皮膚の毒です。

高級魚であるトラフグは皮(鮫皮)を湯引きして食べることができますがヒガンフグの皮には強烈な毒(テトロドトキシン)が含まれているため絶対に食べることはできません。

内臓(肝臓や卵巣)が猛毒であることは他のフグと同様ですが皮も有毒である点がトラフグとの決定的な違いであり素人調理による事故が多発する原因の一つとなっています。

筋肉(身)は無毒で食用となりますが皮を剥ぐ際に皮の毒が身に付着しないように処理する高度な技術が求められます。

ヒガンフグの生態

食性は肉食性で甲殻類や貝類ゴカイ小魚などを捕食します。

強力なクチバシのような歯を持っておりサザエの殻でさえも噛み砕いて中身を食べてしまいます。

岩礁帯や砂礫底を好み砂に潜る習性もあります。

産卵期は春から初夏にかけてでこの時期になると沿岸の藻場などに集まってきます。

釣りでは堤防や磯からの投げ釣りや胴付き仕掛けで狙うことができますが毒の危険性から持ち帰りを躊躇する釣り人も多いです。

ヒガンフグの料理

免許を持つ料理人によって適切に処理されたヒガンフグは弾力のある食感と強い甘みを楽しめます。身の色はトラフグよりもやや飴色がかっており見た目にも食欲をそそります。

刺身(てっさ)

薄造りにした刺身はヒガンフグの魅力を最もダイレクトに味わえる料理です。

トラフグよりも身が柔らかいと言われますがそれでも十分な歯ごたえがあります。

噛みしめると濃厚な旨味が口いっぱいに広がりポン酢との相性は抜群です。

一晩寝かせて熟成させるとさらに甘みが増します。

唐揚げ

ぶつ切りにした身を唐揚げにすると鶏肉のようなジューシーな味わいになります。

骨付きの部分を使うと骨から良い出汁が出て身の旨味を引き立てます。

熱を通すことで身がプリッとし冷めても美味しいです。

ふぐちり(鍋)

アラから出る濃厚な出汁を楽しむなら鍋が一番です。

野菜や豆腐と一緒に煮込むことでフグの旨味が全体に染み渡ります。

締めの雑炊は全ての旨味を凝縮した贅沢な一品です。

たたき

身の表面をさっと炙って氷水で締めたたたきも絶品です。

香ばしさが加わることでフグ特有の香りが引き立ち刺身とは違った風味を楽しめます。

まとめ

ヒガンフグは春の訪れを告げる美味しい使者であると同時に死を連想させるほどの猛毒を秘めた危険な魚でもあります。そのイボだらけの無骨な見た目の下にはトラフグにも負けない極上の白身が隠されています。釣れたからといって安易に持ち帰って調理することは絶対に避けプロが捌いた安全なヒガンフグで春の彼岸の味覚を堪能してください。

ヒガンフグに関するよくある質問

皮は食べられますか

絶対に食べられません。

ヒガンフグの皮には強毒が含まれており加熱しても毒は分解されません。

トラフグの皮と混同して食べてしまうと重篤な中毒症状を引き起こし最悪の場合は死に至ります。

必ず皮を取り除いた身だけを食べるようにしてください。

トラフグより美味しいというのは本当ですか

味の好みは人それぞれですがヒガンフグの方が旨味が強くて美味しいというファンは多いです。

トラフグは淡白で上品な味わいですがヒガンフグはよりコクがあり味が濃い傾向があります。

価格もトラフグより手頃であるためコストパフォーマンスの高いフグと言えます。

自分で釣ったらどうすればいいですか

フグ調理師の免許を持っていない場合はリリースするのが賢明です。

もし知り合いに免許を持っている料理人がいる場合は譲渡して捌いてもらうことも可能ですが基本的には素人が扱うべき魚ではありません。

また触るだけで毒が回ることはありませんが鋭い歯で噛まれると大怪我をするので針を外す際は注意が必要です。

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この記事を書いた人

CAST公式ナビゲーター
「魚を知れば、釣りがもっと楽しくなる」をテーマに、初心者にもわかりやすい情報をお届けしています。

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