バフンウニ

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その名の由来は「馬糞」という衝撃的なものですが殻を割れば中からは鮮やかなオレンジ色の身が現れ口に含めば濃厚な甘みが広がるバフンウニ。ムラサキウニと並ぶ日本のウニの代表格であり小ぶりな体に凝縮された旨味は食通を唸らせます。特に福井県の越前うになどの塩ウニの原料としても知られ日本の食文化に深く根付いています。見た目と味のギャップが激しいこのウニの生態やムラサキウニやエゾバフンウニとの違いについて解説します。

項目内容
分類オオバフンウニ科バフンウニ属
標準和名バフンウニ
漢字馬糞海胆、馬糞雲丹
別名ガゼ、アカウニ(地域による混称)
学名Hemicentrotus pulcherrimus
英名Green sea urchin
季節冬から春(1月から4月頃)
生息域本州、四国、九州の浅い岩礁帯
目次

バフンウニとは

バフンウニは日本各地の沿岸に生息するウニの一種です。

名前の通り殻の形や色が馬の糞に似ていることから名付けられました。

日本で食用とされるウニは主に「ムラサキウニ」「キタムラサキウニ」「エゾバフンウニ」そして本種「バフンウニ」の4種類です。

一般的に寿司屋で「赤ウニ」として提供される最高級品は北海道などで獲れる「エゾバフンウニ」であることが多いですが、本州以南に生息するこの「バフンウニ」も非常に味が良く、古くから親しまれています。

特に加工品としての評価が高く、日本三大珍味の一つである「越前うに(塩うに)」はこのバフンウニの生殖巣(卵巣・精巣)を塩漬けにしたものです。

バフンウニの特徴

殻の直径は4センチメートルから5センチメートルほどでウニの中では小型の部類に入ります。

ムラサキウニが長い棘を持つのに対しバフンウニの棘は非常に短く(5ミリメートル程度)密集しており、まるでタワシのような見た目をしています。

殻の色は緑色や暗い緑褐色をしており、これが馬糞に例えられる所以です。

中に入っている可食部(生殖巣)は鮮やかな濃いオレンジ色をしており、黄色っぽいムラサキウニと比べて色が濃いのが特徴です。

味は「濃厚」の一言に尽きます。ムラサキウニが淡白で上品な甘みであるのに対し、バフンウニはコクのある強い甘みと磯の香りを持っています。

バフンウニの生態とライフサイクル

食性は植物食性(草食)です。岩場に生えているワカメやコンブ、カジメなどの海藻を鋭い歯(アリストテレスの提灯と呼ばれます)で削り取って食べます。

そのため海藻が豊富な浅い海を好みますが、海藻がなくなる「磯焼け」の原因生物として駆除の対象になることもあります。

産卵期は春(3月から4月頃)です。この産卵前の冬から早春にかけてが最も身が詰まっていて美味しい時期となります。

夜行性であり昼間は岩の隙間や石の下に隠れていますが夜になると這い出してきて餌を食べます。管足(かんそく)と呼ばれる吸盤のついた触手を使って器用に移動し、時には体に小石や海藻をくっつけてカモフラージュすることもあります。

バフンウニの分布と生息環境

北海道南部を除く日本全土(本州、四国、九州)に広く分布しています。

潮間帯(潮の満ち引きで露出する場所)から水深数メートルのごく浅い岩礁帯に生息しているため、磯遊びなどで岩をひっくり返すと見つかることが多い身近なウニです。

一方で、高級寿司ネタとして有名な「エゾバフンウニ」は名前の通り北海道や東北北部などの寒冷地に分布しており、生息域が異なります。

バフンウニの漁法と資源管理

主に海女(あま)による素潜り漁や、箱メガネで海中を覗きながら長い竿で獲る見突き漁が行われます。

浅い場所にいるため獲りやすいですが、成長が遅く乱獲されやすいため、多くの地域で漁業権が設定されています。一般の人が勝手に獲ることは密漁となり厳しく罰せられます。また、産卵期に合わせた禁漁期間や、殻の大きさによる漁獲サイズ制限(口開け)が厳格に定められています。

バフンウニの料理

小ぶりなため生で食べるには大量の個体が必要ですが、その労力に見合うだけの濃厚な味わいがあります。

生ウニ(ウニ丼・軍艦巻き)

殻を割って取り出したオレンジ色の身をそのまま食べます。

バフンウニの身はエゾバフンウニに比べて小さく水っぽくなりやすいため、板ウニとして並ぶことは少なく、剥きたてを食べるのが最高です。口の中でとろける食感と、鼻に抜ける濃厚な磯の香りは格別です。

塩ウニ・粒ウニ

バフンウニの真骨頂とも言える加工品です。

身に塩を振って水分を抜き、旨味を凝縮させます。福井県の「越前うに」や長崎県の「壱岐うに」などが有名です。熱々のご飯に乗せたり、お酒の肴(あて)にしたりすると、生のウニとは違ったねっとりとした熟成された旨味を楽しめます。

いちご煮

青森県周辺の郷土料理です。

ウニとアワビを塩味の出汁で煮たお吸い物です。汁に浮かぶ赤っぽいウニが野イチゴのように見えることからこの名がつきました。バフンウニやエゾバフンウニの濃厚な出汁が溶け出した贅沢なスープです。

焼きウニ・蒸しウニ

殻ごと焼いたり蒸したりすると、甘みが増してホクホクとした食感になります。生臭さが消えるため、生が苦手な人でも美味しく食べられます。

まとめ

バフンウニはその名前と見た目で損をしているかもしれませんが、中身はまさに海の宝石です。ムラサキウニにはない濃厚でパンチのある甘みは、一度食べると病みつきになります。磯遊びで見かける身近な存在でありながら、高級珍味の原料としても重宝されるこのウニ。もし市場や鮮魚店で見かけたら、その小さな体に詰まったオレンジ色の奇跡を味わってみてください。

バフンウニに関するよくある質問

エゾバフンウニとの違いは何ですか

名前が似ていますが、大きさ、生息地、色が異なります。

バフンウニ: 小型(4cm程度)、殻は緑色、本州以南に生息、旬は冬〜春。

エゾバフンウニ: 大型(5cm以上)、殻は赤褐色、北海道・東北に生息、旬は夏。

味はどちらも濃厚ですが、市場価値としてはサイズが大きく身入りが良いエゾバフンウニの方が高く、「赤ウニ」として寿司ネタになるのは主にエゾバフンウニです。

棘に毒はありますか

バフンウニやムラサキウニの棘に毒はありません。刺さると痛いですが、毒による腫れなどの心配は少ないです。ただし、ガンガゼという種類のウニは長い棘に毒を持っているので注意が必要です。バフンウニは棘が短くタワシのようなので、手で持っても比較的安全です。

中身のオレンジ色の部分は卵ですか

正確には「生殖巣」です。メスなら卵巣(卵)、オスなら精巣(白子)ですが、見た目はほとんど同じで味も大きくは変わりません。産卵期になるとメスの卵巣は溶けやすくなり、オスの精巣は白く乳液状になるため、食用として最も美味しいのは産卵前の栄養を蓄えている時期です。

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この記事を書いた人

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