メガネカラッパ

当ページのリンクには広告が含まれています。
NO IMAGE画像

丸くてコロッとしたボディに、まるで「黒縁メガネ」をかけたようなユニークな模様。そして、大きなハサミで顔を覆い隠すその姿は、「恥ずかしがっている」ようにも、「ボクシングのガードを固めている」ようにも見えます。その愛嬌たっぷりの見た目から、ダイバーや水族館で大人気のカニ、それがメガネカラッパです。見た目の可愛さだけでなく、実は「巻貝の殻を缶切りのように剥く」という特技を持つ、砂地の凄腕ハンターでもあります。

項目内容
分類十脚目(エビ目)カラッパ科カラッパ属
標準和名メガネカラッパ
漢字眼鏡空ッ波(由来は学名から)
別名マンジュウガニ(地方名)、パンガニ
学名Calappa philargius
英名Box crab / Spectacled box crab
甲羅の幅10cm〜15cm
生息域本州中部以南、インド・太平洋の浅い砂底
目次

メガネカラッパとは

メガネカラッパは、水深10メートルから100メートルほどの砂地に生息するカニです。

最大の特徴は、目の周りにある茶色の輪っか模様です。これがまるで「メガネ」をかけているように見えるため、この名がつきました。

甲羅はドーム状に丸く盛り上がっており、表面はツルツルしています。

また、ハサミの形が非常に独特で、平たくて幅広くなっており、これを折りたたむと顔と体にピタリとフィットします。

この「完全防御形態」になると、一つの丸い石や饅頭(まんじゅう)のように見え、外敵から身を守ったり、砂に潜りやすくしたりするのに役立っています。

名前の由来

  • メガネ:目の周りの眼鏡のような模様から。
  • カラッパ:この仲間の属名である Calappa(カラッパ)から。語源は「ヤシの実(ココナッツ)」や「空っぽの殻」などを意味する言葉に由来すると言われています。

特技は「缶切り」

メガネカラッパの愛らしい見た目とは裏腹に、彼らは凶暴な肉食性です。主食は**「巻貝」**です。

しかし、硬い貝殻をどうやって食べるのでしょうか?

その秘密は、右側のハサミにあります。

カラッパ類の右のハサミの付け根には、**特殊な突起(歯)がついています。 これを巻貝の入り口に引っ掛け、ハサミの力で「缶切り」**のようにバリバリと殻を螺旋状に切り取っていきます。

そして、剥き出しになった中身(ヤドカリや貝の身)を器用に捕食します。

この特技のおかげで、他のカニが手を出せない硬い貝も独り占めできるのです。

食材としての評価

市場に流通することは稀ですが、食べると非常に美味しいカニです。

カニ味噌が濃厚で、身にも強い甘みがあります。

ただし、以下の理由から「未利用」扱いされることが多いです。

  1. 殻が異常に硬い:ハサミも甲羅も分厚く、素手で割るのは不可能です。ハンマーが必要です。
  2. 身が取り出しにくい:複雑な構造をしているため、身を綺麗に出すのが大変です。

メガネカラッパの料理

もし手に入ったら、苦労に見合う味を楽しめます。

味噌汁(カニ汁)

最もおすすめの食べ方です。

半分に割って味噌汁に入れると、濃厚で甘い、極上の出汁が出ます。

殻が硬いので、出汁を取ることに専念するのもアリです。

塩茹で・蒸しガニ

ハンマーで殻を割りながら食べます。

ハサミの中の身は筋肉質でプリプリしており、カニ本来の旨味が凝縮されています。

内子(卵)を持っているメスは特に絶品です。

チリソース炒め

海外(東南アジアなど)では、カラッパ類をスパイスで炒めて食べることもあります。

殻ごと炒めることで香ばしいソースが出来上がります。

飼育(アクアリウム)の人気者

食用としてよりも、観賞用としての人気が高いカニです。

ペットショップや海水魚専門店で見かけることがあります。

砂を敷いた水槽に入れると、後ろ足を使って器用に砂に潜り、目だけを砂の上に出してキョロキョロする姿は反則級の可愛さです。

ただし、同居している巻貝やヤドカリは「エサ」として認識されて食べられてしまうので、混泳には注意が必要です。

まとめ

メガネカラッパは、海の中でメガネをかけ、ガードを固めて歩く、ユーモラスな「箱入りカニ」です。そのコミカルな見た目に隠された「貝殻クラッシャー」としての実力と、実は濃厚で美味しいその味は、知れば知るほど魅力的です。水族館の砂地水槽で、砂から突き出た二つの目(とメガネ模様)を探してみてください。

メガネカラッパに関するよくある質問

挟まれると痛いですか?

めちゃくちゃ痛いです。

硬い巻貝を破壊する握力を持っているので、指などを挟まれると大怪我をします。

特に右のハサミには「缶切り用の突起」があるので、食い込むと危険です。

可愛くても不用意に手を出さないでください。

どこで捕まえられますか?

海水浴場などの浅い砂地には少なく、やや深い場所にいます。

底引き網漁の「混獲物(外道)」として網に入ることが多いので、漁港の直売所や、漁師さんが選別している横で見つけられるかもしれません。

他の種類はいますか?

日本には他にも、模様が虎のような**「トラフカラッパ」や、全体にコブがある「コブカラッパ」、大型の「ヤマトカラッパ」**などがいます。

メガネカラッパはその中でも、模様がハッキリしていて分かりやすい種類です。

NO IMAGE画像

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

役に立ったらシェアしよう♪
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

CASTは、「釣りを、もっと身近に、もっと楽しく」をテーマに、釣り人(アングラー)に向けた釣り専門メディアです。

釣り初心者が知りたい基礎知識から、ベテランアングラーも唸るような上級者向けのテクニック、さらには最新の釣具レビューや穴場スポットの情報まで、質の高いコンテンツを発信しています。

「読んだら、すぐに釣りに行きたくなる。」

そんな、釣りへの情熱とワクワクを読者の皆様にお届けすることを目指しています。

目次